はじめに
生涯学習インストラクターや生涯学習コーディネーターという資格を聞いたことがあるでしょうか?
「学び」を通じて地域と関わりたい方、学習支援ボランティアに興味がある方、 生涯学習という単語にわくわくする方におすすめの資格です。
しかしこの2つの資格、名前や申請方法が似ているけど何が違うのでしょう?
ネットにある情報だけでは何だか分からない…。2つとも資料請求してみました!
ざっくり言うと、
- 生涯学習インストラクター:講師になって自分の得意なことを教える人
- 生涯学習コーディネーター:講座を企画したり、講師・スタッフ・受講者の調整をする人
という感じ。
それぞれの違いと、取得方法や費用についてまとめてみました。
生涯学習インストラクター
概要
一般財団法人社会通信教育協会が1992年に創設した資格です。
取得すると社会通信教育協会の人材バンクに登録され、自治体の生涯学習関連部署に名簿が送付されるとか。
特技や経験を生かし、ボランティア講師として活躍したい人におすすめです。
取得方法
対象の講座を修了かつ優秀な成績を修め、所定の方法で申請すると認定証書+カードタイプの認定証がもらえます。
全対象講座を網羅した一覧が無いのですが、社会通信教育協会のHPに約40講座が掲載されています。どれも通信講座として受講できるものです。
◆印が付いているのが生涯学習インストラクター対象講座。例えば・・・
- 事務系(簿記、法制執務、POP広告、衛生管理者等)
- 技術系(地球科学、電気・電子、美術品鑑賞、宅建、漢字検定等)
- 生活技術・教養系(ファッションデザイン画、きもの、栄養、英語、古文書、書道等)
受講料は16,000~50,000円ほど、期間は3~12ケ月と講座によってまちまちです。
自分の興味や予定にあわせて選びましょう。
ここには記載されていませんが、生涯学習自体について学習する「生涯学習指導者養成講座 生涯学習ボランティアコース」も対象です。
講師になりたい分野の講座がないという方は、こちらを受講するとよさそう。
費用
上記の講座受講料16,000~50,000円に加え、申請料が必要です。
- 2級(生涯学習における指導者・講師の補助):15,400円
- 1級(生涯学習における指導者・講師、企画立案):17,600円
※ 1級の申請を行うには、2級取得後に『生涯学習コーディネーター研修』の受講が必要です
生涯学習コーディネーター
概要
生涯学習インストラクターと同じく、一般財団法人社会通信教育協会が創設した資格。
こちらは2009年から登場しました。
取得後は社会通信教育協会の人材バンクに登録され、自治体の生涯学習関連部署に名簿が送付されます。これは生涯学習インストラクターと同じですね。
違う点は、ボランティアとして生涯学習に関わっていきたい人だけでなく、生涯学習にまつわる仕事に就いている方にもおすすめできる資格であることでしょう。
教員やPTA役員等の学校関係者、学童保育や放課後教室に携わっている方、博物館・図書館等で働く方、もちろん将来このような仕事がしたいと考えている学生さんにも役立つ内容となっています。
取得方法
こちらは生涯学習インストラクターと違って色々な対象講座があるわけではありません。
唯一の対象講座である『生涯学習コーディネーター研修』(基礎4か月コース)を修了した人のみ、資格申請の権利を得ることができます。通信講座で受講可能です。
生涯学習コーディネーター研修では、以下の4つのスキルを学べるカリキュラムが用意されています。
- 1:コーディネート・スキル(調整能力)
- 2:地域情報の活用法と情報を扱うスキル
- 3:カウンセリング・コミュニケーション能力
- 4:企画力・設計力・デザイン力
費用
上記の講座受講料46,420円に加え、申請料7,700円が必要です。
※生涯学習コーディネーターの資格取得後、『生涯学習コーディネーター新支援技法研修』(新支援技法コース)を受講して申請すると、「生涯学習上級コーディネーター」に認定されます。
まとめ
生涯学習インストラクターと生涯学習コーディネーターは、どちらも一般財団法人社会通信教育協会が認定する資格。
通信教育で学び、各講座修了後に申請することで資格取得が可能です。取得後は人材バンクに登録され、自治体に名簿が送られます。
自分のスキルを活かし、講師として教えたい人には「生涯学習インストラクター」
講座の企画や調整役として生涯学習分野で活躍したい人には「生涯学習コーディネーター」
がおすすめです。自分がどんな風に生涯学習に関わっていきたいかによって、取得する資格を決めましょう!
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